PR

愛知のめっき工場からオレンジ色の煙

化学

こんにちは、怠惰な研究者です。

昼休みにYahoo!ニュースを眺めていたら、興味を引く記事ががありました。

内容は愛知のめっき工場からオレンジ色の煙が発生したという物です。

今回は、こちらの記事について私なりに調べたことを書いてみます。

ようやく研究者みたいな記事ですね。自分自身の振り返りは飽きつつあります。

まず今回この事件が発生した工場は「株式会社サーテックカリヤ大津崎工場」です。

愛知県の工場で、自動車用の部品をめっき加工する会社のようです。

ところでめっきとは何でしょうか?

私は、金属表面に金属の膜を形成し、防錆や見た目を目的に行うものというイメージでした。

金属の表面に金属の膜を形成する方法は、金属イオンの還元ですね。

電気とか還元剤を使えば、金属イオンが還元されて表面に金属の膜が形成できると思います。

調べてみると、それぞれ電気めっき、無電解めっきと呼ばれているようです。

今回の事件の原因は、上記記事によると、

「工場では自動車部品にめっきをする作業をしていて、警察によりますと、めっき液のタンクに誤って硝酸を入れたことで、人体に有害な亜硝酸ガスが発生したとみられています。」
引用:東海テレビ 人体に有害な“亜硝酸ガス”発生か…めっき工場からオレンジ色の煙上がる「見たことない色」周辺の人が一時避難

とのことです。硝酸は酸化剤ですね。

勘の良い方はお気付きだと思いますが、めっき液中の還元剤と酸化剤である硝酸が反応して、

ガスを発生したのでしょう。

還元剤を使っためっきは、無電解めっきと呼ばれるのでした。

株式会社サーテックカリヤのHP中に、無電解Niめっきとの記載があります。

私の予想ですが、今回の事故は工場内の無電解Niめっきを行なっている場所で起こっていると思います。

無電解Niめっき液中の還元剤は次亜リン酸ナトリウム(ホスフィン酸ナトリウム)のようです。

硝酸と次亜リン酸ナトリウムの酸化還元反応式は以下のようになるでしょうか。

生成物であるNO(一酸化窒素)は空気中の酸素により素早く酸化されて、NO2(二酸化窒素)となります。

このNO2がオレンジ色の煙の正体だと思います。酸性雨の原因と言われる化学物質です。

刺激臭がするので、煙が上がった付近では嫌な匂いがしたのではないでしょうか。

またNO2は空気より重いので、密閉された場所だと滞留が気になります。

外部であれば風などで拡散するので問題はないと思いますが。

ちなみに引用した記事中の、亜硝酸ガスとは何でしょうか。私には馴染みがありません。

有識者の方、いらっしゃいましたらご教示ください。

亜硝酸と聞いたら、なんとなくザンドマイヤー反応が思い浮かびます。

今回は研究者っぽい記事を書いてみました。

時事ネタにあやかってPVを稼ぐ狙いです。みんなたくさん呼んでくれ。

化学メーカーに勤める身として、酸化剤、還元剤は頻繁に使用します。

このような事故を起こさないように身を引き締めて行こうと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました